トリオス口腔内スキャナについて｜性能やメリット

「印象」の負担を減らし、治療時間を短くする

歯型を採取するときには基本的に「印象」という素材を使います。印象も改良されてきているため、最近のものは不快感が少ない傾向にあります。しかしそれでも抵抗感を抱いている人は珍しくありません。

さて、「デジタル印象採取装置」である、「トリオス（TRIOS）オーラルスキャナ」は小型の口腔内カメラであり、3D&フルカラーで撮影することが可能です。

高解像度で口の中をスキャンして、コンピューターを用いて解析をすることで、「印象を使って取った歯型」と同等以上の品質の歯型を取ることができます。

これにより歯型を取る際の心身の負担を減らし、採取完了までの時間を大きく短縮することができるようになりました。もちろんチェアタイム（治療時間）も短くて済みます。

「歯の色」を高精度で測定可能

通常はシェードという「歯の色見本」を用い、専門家が目で見て、詰め物や被せ物を「元の歯の色」に似せることになります。ですがこのトリオスオーラルスキャナのシェード機能を活用すれば、コンピューターが高精度で「歯の色」を測定し、詰め物や被せ物の作製に役立てることができます。

人力ではどうしてもブレが生じます（光の当たり方などが影響しやすいです）。しかしトリオスオーラルスキャナを使えば、常に正しく歯の色を算出することが叶います。そして「事前シミュレーションに沿った歯の色」に仕上がりますから安心です。

口の中の状態を見るためにも役立つ

高解像度カメラですから、良質な「口内全体の状態を見るための写真」を撮影することもできます。死角にある虫歯や、歯の微細なヒビなどの位置を適切に捉え、記録することが叶います。

嘔吐反射などを防ぐことができる

歯型を採取するときに気分が悪くなり、吐き気を覚える方もいます。これを「嘔吐反射」と呼びます（歯磨きをするときなどにも発生する可能性があります）。ほとんど反応が出ない方もいれば、ミラーを入れただけでも嘔吐感に見舞われる人もいるなど、個々人による違いが大きいです。 ちなみに嘔吐反射の要因としては、口呼吸の習慣があること、歯の治療で怖い思いをした経験があること、生理的反応が強いことなどがあるとされています。

ただ、歯の被せ物や詰め物を作る以上は、どれほど嘔吐反射が出やすい人であっても、歯型を採取することは欠かせません。

だからこそトリオス口腔内スキャナが役立ちます。
口内で直接写真を撮影して、立体データとして映像化することができます。短時間で口内取り出すことが可能ですし、型の採取も迅速に終わります。
従来の型取りが苦手な方にとっては、特に大きなメリットとなるでしょう。

また、カメラとしてもハイクオリティであり、色調の再現性に関しても非常に優れています。

さらには取得したデータをベースに、3DプリンターやCAD・CAMを用いて、インプラントのためのガイドや歯の修復物を作ることもできます。

診査、診断について

あらかじめCTと重ね合わせて、矯正における「歯をスライドさせる角度」や「歯を動かす距離」などを診断することができます。